小さな珠玉

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wood

 

こちらドイツはここ数日、

夏とは思えないような、細かい雨の続く、肌寒いほどの陽気です。

暦の秋とぴったり合ってしまったような感じです。

 

そんな一日、いつもお気に入りで座る、庭に面した椅子に

腰をおろし、

見るともなく・・・雨を、小雨となって降り注いでいるのを

ぼんやりと、焦点を当てるでもなく眺めているときに、

ふと、その柔らかくも豊かでヴェルヴェットのような

魅惑的な質感を、ふりそぼるその雨の一筋、一筋、

一粒、一粒に感じ・・・

うっとりとしばらく目が離せなくなりました。

そして眺めている時の魅了された心の鼓動とともに、

なおもただ見ていると、今度は細い枯れた枝に宿る

いくつもの水滴が、キラキラと煌き、

それがいくつもの宝石、水晶のように見えました。

美しいものを見よう、見るんだ、見えるはずだという

そんな期待がなにもない、普通の庭の

しとしと降る雨の風景の、何がそんなに

心を躍らせ、目を見張らせるほどのものがあるのだろうかと

思いながらも、

そのときの私は、それらの自然の風景のひとつひとつと共鳴して、

確かにそこに力強く表現されている「いのち」を感じ、

そのギフトにうっとりしていたのです。

そのまま、少し先を見れば、バレエのダンサーよりも

さらにしなやかな動きを、高くそびえた木の枝たちは

何気なく、普段なら気にもとめられることもなく

表現しているのが目にとまり、

さらに空を横切る鳥の動きがとても力強く、

普段なら、一羽の鳥。。。それで知覚が終わるところなのに、

いのちの力強さが、私にも伝わってきました。

 

時間があって、時間がない。

 

心で見るそれらは、時間の中にはなく、

ただ共鳴するスペースに共に在る。

そして「もの」として片付けてしまう見慣れた目には

映らない、本来の姿を見せてくれる。

 

雨の日・・・

濡れたら嫌だな。。。

さっと用事をこなして家にいるのが一番。。。

そんな風にしか見ていなかった中に、

こんなに豊かなものがあったなんて・・・

 

静かな午後。

なにも特別なものが起こらない午後。

 

けれど心はいのちのシェアをもらい、そして踊り、

小さな感嘆と共に、得がたい珠玉のような、そんな宝物を

しっかり味わいます。

 

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